【レース回顧】皐月賞 1着サートゥルナーリア (2~3着馬、審議についても話しています)
平成最後のクラシックは、無敗の皐月賞馬誕生となりましたね。
サートゥルナーリアは恐らく、次走は日本ダービーだと思います。
個人的に怪我が無ければ、無敗の三冠馬が誕生するのかと思っています。
1着 サートゥルナーリア
スタートが五分に出て、問題なく出れましたね。
最初の正面スタンドの位置取りで、引っかかる雰囲気があったので、折り合いが完全についている様子では無かったですね。
結果として8,9番手を走る事になりましたが、これを前に出そうとしたら、掛かっていた可能性が高いと思います。
本来はもっと前で競馬をする馬なので、かなり騎手の選択が問われるスタートだと思います。
実際に前にスペースが空いていましたので、ここに入れる選択肢はありましたね。
ただそこでかかるリスクがあって、外を回す形を選択しました。
結果としては、常に外を回りながらも勝ち切ると言う、騎手が馬の力を信じて勝ったレースだと思います。
4コーナーではヴェロックスが早めに仕掛けた事により、4コーナーで追い出しも楽に行えた上に、目標にしやすい馬もいました。
最後までルメール騎手が脚を溜めて、直線で一気に弾けて捉えきれたので、全くテン乗りに見えなかったです。
ここがルメール騎手の凄さかなと思いました。
実戦では未経験で、追切や厩舎からの情報だけでG1に対応するのは、流石トップジョッキーだなと改めて思いました。
2着 ヴェロックス
ヴェロックスは折り合いがつく馬で、優等生の馬でしたね。
川田騎手も勝ちに行った、騎乗だと思いました。
3コーナーで、後続から目標にされる覚悟でも、仕掛けを早くしました。
ヴェロックスは速い末脚を持っている馬ではないので、サートゥルナーリア等の切れ味勝負になると、分が悪いと思っての判断だと思います。
実際に上がり3Fで、33秒台で走った事は無いんですよね。
3コーナーで仕掛けた事により、サートゥルナーリアに目標にされてしまい、最後の最後で捉えられてしまい2着。
それでもこれは何度もヴェロックスに騎乗していて、実力を把握していたからこそ出来た作戦でした。
ナイストライだと思い、実力も出し切ったので、これで負けたなら仕方ないと思います。
3着 ダノンキングリー
スタートが上手く出て、内枠の利を使って経済コースで3~5番手で走る事が出来ました。
この馬も折り合いに若干の不安があり、道中で揉まれすぎないか、かなり注意して見ていました。
ちょいちょいかかるか怪しい雰囲気を出していましたが、ギリギリ持ち応えてくれたと思います。
直線で前にいたランスオブプラーナの手応えが怪しく、垂れて最内でスペースが出来てフルで直線を追う事が出来ましたね。
4コーナー時点。この時点では前は空いていません
直線でランズオブプラーナがいたスペースを確保出来ました
このランスオブプラーナのスペースを使って、直線を捌けた時点で「3着以内は確保したな」と思って見ていました。
経済コースで、すんなり追える状態ですからね。切れる末脚を持っている馬ですし、展開面でも良い方に向きました。
結果3着と負けてしまいましたが、着差の通り上位3頭はかなり強力な馬だと再認識しました。
生涯で1回はG1タイトルに手が届くのかなと思っていますし、クラシックをこれからも盛り上げて頂きたいです。
審議についてと、JRAの制裁判断について
今回これにも触れておこうと思います。
とりあえず簡潔に、自分の言いたい事は2つあります。
1つはルメール騎手の直線のムチの使い方、2つは審議にするほどでは無かったのかも?です。
1つ目のルメール騎手についてですが、そもそもJRAの過怠金や騎乗停止について、軸となる判断基準は
「騎手の騎乗に、過失があったか」どうかです。
つまり避けれた危険を無視し、回避行為をしないと制裁が出ます。
そして今回ルメール騎手は、直線で右にビッタリとヴェロックスがいた時に、左ムチを2発使いました。
馬は右ムチを使うと、左方向に重心が移るので左方向に寄れて、
左ムチを使うと、右方向に重心が移るので右方向に寄れます。
右に近くにヴェロックスがいたのに、左ムチを2発使った為、接触をして妨害のように見えた為審議になったのかなと思います。
確かに「ここで左ムチ2発は妨害のように見えかねない」と、レース後のパトロールで正直思いました。
自分として、悪意がなくてもこれは「妨害に見えてしまいかねない状況」だから審議になったと思いました。
悪意がなくても、これは制裁を貰っても仕方ないと思っています。
2つ目は「これ審議にする必要ある?」とも思いました。
正直このような接触は、割りと起きている事なので、審議になった事が意外でした。
過怠金か悪くても騎乗停止2日の内容だと思い、降着はまず無いだろうと見ていました。
割とこの辺の制裁の基準は、ジャッジする人のさじ加減によるところがあります。
何でもかんでもファールにするのも良くないですが、何でもかんでも許されるのも面白くないので、上手い落としどころがあればと思いました。